Interview 1
フリーマガジン『My Jineko』第3号に掲載されている、大学生へのインタビューを公開していきます。
今回は、長崎県 りんかさん へのインタビュー!
LGBTQの問題についてサークルで気軽に話し合っています!
今回お話しをしてくれたのは、大学1年生の りんかさん です。
LGBTQ(※)に興味をもち始めたのはいつですか?
小学生の頃は何の考えもなく、「おかま」「おなべ」という言葉を口にしていたのですが、中学時代、NHKの番組でLGBTQについて知ってから、言ってはいけないと悟ったのと同時に、興味を持ちました。中学の論文の授業ではLGBTQをテーマにまとめたほどです。
高校に入ってからは、「東京レインボープライド(※2)」が主催するイベントに地元札幌で参加したり、性的差別などをテーマにした講演会に積極的に足を運んだりしました。担任の先生に相談したら、「多様な文化、思想について学ぶなら、長崎大学の多文化社会学部がいいよ」とすすめてくれたので、ここに入学しました。そこで「パートナーズシューズ」というサークルがあることを知り、迷わず入りました。
「パートナーズシューズ」はどんなサークルですか?
ジェンダーやセクシュアリティなど幅広く人権についてみんなで気軽に話し合おうというサークルです。毎週水曜日の定例会ではそれぞれに気になるニュースをもち寄って、それらについて話し合っています。時には議論が白熱して、気づいたら夜の11時を回っていることもあります。
また、他の学生にもジェンダーやセクシュアリティに対する関心を持ってほしい、という思いから、12月1日の世界エイズデーに合わせて、キャンパス内でエイズに関するクイズイベントを実施するなどの活動もしています。
周りの人たちの意識から少しずつ変えていきたい。
どんなことを目指して活動していますか?
差別や偏見をなくしたいと思って活動しています。大きな意味でのセクシュアリティに対する差別だけでなく、ちょっとしたからかいのような、小さな差別発言もなくなればいいなと思います。
周りの人たちの意識はどうですか?
同じ学部内には理解者が多くて、みんな多様性を認める気持ちが根底にあります。でも、ほかの学部、他のサークルの人たちの中には、平気で「お前、ホモやろう」などと言ったりする人もいますね。
バイト先の店長なんて、「女の子には力仕事は無理」「男と女が一緒にいたら恋愛になる」とか言ったりするんです。男性だからこう、女性だからこうといった価値観を押し付けられると違和感があります。でも、反論しても逆にとがめられる気がするし、場の空気を壊してしまう気がして何も言えず…。そんな自分にいつも落ち込んでしまいます。
バイト先は失うと困るコミュニティだから、難しいところですよね。逆に希望を感じることはありますか。
私が中学生だった頃に比べるとLGBTQの問題は注目されてきていますし、性的マイノリティの人たちも積極的にYoutubeなどを通して発信しています。こうした動きは大きな希望だと思います。
私自身、LGBTQ当事者の気持ちをどこまで理解できているのか、正直わからないのですが、世の中にはさまざまな人がいるということを尊重し、そして、人を心ない言葉で傷つけないようにしたいなと思っています。
りんかさんは、LGBTQ当事者たちの不安や迷いに寄り添えるアライ(支援者)そのものだと思いました。本日はありがとうございました。
※1LGBTQとは
L=レズビアン(性的自認・指向が女性)、G=ゲイ(性的自認・指向が男性)、B=バイセクシュアル(性的指向が両性)、T=トランスジェンダー(身体的性と性自認が不一致)、Q=クエスチョニング&クィアー(性的自認・指向が決まっていない)という立場の人々を示す言葉の総称。
※2東京レインボープライド
性的少数者が差別や偏見を受けることなく、自由に生活できる社会の実現を目指す団体およびイベントの総称。
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