月経周期の4つの時期
女性のからだは、エストロゲンとプロゲステロンという2種類の女性ホルモンによってコントロールされ、毎月、妊娠が可能となるプロセスが整えられています。
そして月経周期は、この2つのホルモンの状態によって、卵胞期・排卵期・黄体期・月経期の4つの時期に分かれます。今回は、それぞれの時期のメカニズムについてみていきましょう。
●卵胞期
女性の卵巣には、胎生期につくられた卵子のもととなる多数の原子卵胞が長期間、眠っています。
思春期になると、脳の下垂体から卵胞刺激ホルモン(FSH)が分泌され、原子卵胞は成熟卵胞となり、女性ホルモンである卵胞ホルモン(エストロゲン)を分泌するようになります。エストロゲンの作用で子宮内膜は厚みを増します。この期間を卵胞期といいます。
●排卵期
卵胞ホルモンの分泌がピークに達すると、次に、脳下垂体から黄体形成ホルモン(LH)が急激に分泌されます。このホルモンの影響(LHサージといいます)によって、成熟卵胞から卵子が排出されます。これが排卵です。
●黄体期
卵子を排出した卵胞は形を変えて黄体となり、黄体ホルモン(プロゲステロン)を分泌します。プロゲステロンは、エストロゲンが厚くした子宮内膜を受精卵が着床しやすい状態に整えます。この期間を黄体期といいます。
排卵した卵子が精子と出合って受精卵となり、受精卵が子宮内膜に着床すると妊娠が成立します。
●月経期
受精卵が着床しなければプロゲステロンの分泌は減少し、増殖した子宮内膜は用がなくなるため、剥がれ落ちて体外へ排出されます。これが月経です。
2種類のホルモンの影響を受ける基礎体温
成熟期の女性は、4週間かけてこのサイクルを繰り返しています。そして、女性は月経が始まると、エストロゲンとプロゲステロンの影響を受けて、基礎体温に微妙な高低の変化が生まれます。その変化をグラフにしたものが基礎体温表です。
次回は、基礎体温表について詳しく解説しましょう。