みんなどうしているのか興味はあるけれど、恥ずかしかったり隠さないといけないことだと思ったり…。
友達同士でもなかなか話せない‶セルフ・プレジャー” のこと。
女性の体にもたらしてくれる作用や、楽しむためのコツ、注意点など気になることばかりの私たちに、「咲江レディスクリニック」の丹羽咲江先生が教えてくれました。
セルフ・プレジャーは幸せを満たす行為
セルフ・プレジャーとは、マスターベーションやひとりHと同じように、“一人でする” 行為のこと。けれど、後者が「自分を慰める」という意味でネガティブなイメージをもたれがちなのに対して、セルフ・プレジャーは「自分で喜びを見つけるための行為」だから、とても前向きでポジティブな言葉なんです。
セルフ・プレジャーを行う最大のメリットは、「自分の体の気持ちいいところを知ることができる」こと。当院では性交痛で通院している患者さんがとても多く、そのほとんどの方が「自分の性器を見たことがない」「自分で触ったことがない」と言います。でも、自分の気持ちいいところを見つけてパートナーにも伝えられるようになれば、「痛い」「したくない」と思っていたセックスが、楽しくて気持ちいい行為になるはず。
さらに、女性にとって嬉しい作用は、快感を得ることで脳から「幸せホルモン」と呼ばれるオキシトシンやエンドルフィンが分泌されること。
このホルモンは幸せな気持ちになれるだけでなく、熟睡できる、体が健やかになるなど、女性の体にとってプラスになることがたくさんあるんですよ。
衛生面に気をつけて自然な体位で行うこと
セルフ・プレジャーの基本は、鏡で自分の体や性器をしっかりと見て、自分の手で触ること。触るのが怖い、抵抗があるという人は、まず手のひらを太ももにあててゆっくりと上へ動かしていき、性器全体に手のひらをあててみましょう。慣れてきたら指を上下に動かし、性器を指でなぞれるようになったら、腟内に少しずつ挿れてみるという感じでトレーニングしていくのがおすすめです。
注意点は、清潔な状態で行うことと、性器を傷つけてしまわないように爪を短くしておくこと。そして最も大事なのは、実際のセックスであり得ないシチュエーションや体位で快感を得ようとしないこと。床に擦りつけるとか、足を完全にピンと伸ばした状態じゃないとイケないというような方法に慣れると、実際のセックスでは満足できなくなってしまいます。パートナーとのセックスで、気持ちよくなれる方法を伝えようにも、注文の仕方もやりようもない、というのはお互い困りますから、避けたいですね。
自分の体を知り、もっと「気持ちいい」を求めよう
当院がある愛知県の高校生7000人を対象にしたアンケートで、マスターベーションについて「恥ずかしい」や「どう考えたらいいかわからない」という回答が女子学生にとても多く、日本では未だに隠したい、触れてはいけないネガティブな話題であるということがわかります。でも、セルフ・プレジャーは恥ずかしいことでも、秘密にしないといけないことでもなく、自分の体に関心をもつというとても大切な行為。
愛する人と、お互いに気持ちよくなれるセックスを楽しむためにも、まずは自分自身の体を知り、もっとオープンに、自分のための幸せ感を高めていきましょう!
セルフプレジャーの素朴なギモン
Qやりすぎはよくないの?
A 時間的にも回数的にも、やりすぎて悪いことはありません。ただ、クリトリスが真っ赤になるまで触るとか、日常生活に支障が出るようなレベルまでやるのはおすすめできません。バイブレーターなどの道具を使う時は、強すぎる刺激に慣れてしまわないよう適度な刺激・方法を心がけましょう。
Q生理中はしてもいいの?
A 汚れるのがイヤじゃなければしてもOK。ただし、生理中は腟内がややアルカリ性に傾いているので、刺激によって炎症を起こしがちです(詳細は次ページ参照)。生理中はクリトリスの刺激程度にして、腟内に指や道具を挿れるのは控えたほうがいいでしょう。
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